親の不動産を子が借りている時の不動産収入は、子の収入じゃない?

ブログの画像は、不動産に関係ない、私のハマっている海外ドラマのsuitsのオフィスです(笑)誰のオフィスか分かりますよね??

本題に入ります。

不動産を持つ親族間でよくやる方法ですが、親が所有する不動産を子が借りて、その借りた不動産から収入を得る場合の収入は誰の収入なのでしょうか?

よく間違えられるので、不動産をお持ちの方は、本当に注意してください!!!

 

まずは答えから。

①親から子へ無料で貸している場合(使用貸借)の不動産収入→親の収入

②親から子へ有料で貸している場合(賃貸借)の不動産収入→子の収入

となります。

 

多いのは、①の親子間で無料で貸している場合じゃないでしょうか。この場合、仮に子が不動産を管理したり、家賃の振込先や契約を子に変更していたとしても、不動産の収入は親のものとなりますので、親が申告する必要があります。

実質的には子が管理しているのに、なんで親の収入になるのか疑問ですよね。

これは所得税の実質所得者課税の原則の規定により、「資産から生ずる所得は資産の真実の権利者が享受する」とされているからなのです。

つまり、資産の真実の権利者である親に、収入は帰属するのです。(不動産の場合には登記されている所有者が単なる名義人であることは考えにくいため、登記上の所有者が資産の真実の権利者となる)

 

いや、でも実質的には子が管理しているし、契約も子と借家人とでしているから、子の収入だ!と納得できない方もいるでしょう。かく言う私も、子の収入だ!と思いましたし、そう主張すると思います(笑)

しかし、これを認めてしまうと、親子間で所得を自由に分散させることができるので、税務署として都合が悪いわけで。これも一理あるなと思います。

 

①の場合で、子の収入にするには、建物や土地を親から子へ譲渡する必要があります。ここまでくると面倒のほうが勝つので、諦めて親の収入として申告する方を選ぶ方が大半ですね。

 

では!